サードインパクトは、「エヴァンゲリオン」において『核心』であり『結末』だった。そのために描写に凝りすぎて、劇場版「エヴァンゲリオン」がグダグダになったと。それが今回、起承転結の「転」に来た。急でまた迷走しなければ、「ヱヴァンゲリヲン」は完成に十年以上かかった、20世紀最後の日本の名作SFアニメといっていいと思う。
ストーリー的には謎が謎のまま、伏線はっただけ状態って感じで、次回作への期待は高まったけど、正直この作品だけだと「うーん」って感じかなぁと。
いや、確かに面白かったんですけど、大満足ってほどでもない感じ。
強いて言うと、前半は満足、後半、と言うか終盤はやや微妙、と言った印象です。
それと綾波がかなり人間臭くなっていくのが急過ぎる気がして、ちょっと「どうなのよ?」と思ったのですが。
これはこれでアリなのかなぁ~。
「Q」では、このクソみたいな世界をきっちり滅ぼしてほしい。期待してるぜ!
ハッピーエンドなんて絶対に認めんぞ!
しかし、綾波の「ニンニクラーメンチャーシュー抜き」をなぜ抜いた。おかげでラーメンを食べ損なったじゃないか。せっかく新しくできた店で食べて帰ろうと思っていたのに、すっかり忘れた。
他にも、「恥をかかせおって」とか「ぬるいな」とか、冬月副司令の出番が削られているのもご不満。
新劇場版「破」は、やってることは昔より遥かに凄いのにあんまり興奮しない。昔の「エヴァンゲリオン」が猟奇殺人現場なら、新劇場版は五反田のサドマゾショーだ。庵野は再び観客と信頼関係を結ぼうと手を差し伸べているのだが、オレはそんな手は日本刀で切り落としてしまいたい。庵野だって、まさか本気でこの純プロレス、約束事の中のルーチャを信じているわけじゃないんだろ? 本当はポカポカしたいとか全然思ってないんだろ? 完結編で手ひどく裏切りすべて台無しにするための前フリなんだろ? なに違うの? 離婚しろ!
今回の新劇場版は、約束事に身を預けきった純プロレスだ。内容は昔の試合より遥かにハードでアクロバティックになっている。しかしここに本物の怒り、本物の鬱屈、本物の怨念は存在しない。だってポカポカしたいとか言ってんだもんよお。だ、堕落ですよ!
荒事満載でたいへん面白いし映像のクオリティも最高で、凄まじい快楽を与えてくれるエンターテインメントである。しかし、いまさらオレが庵野と信頼関係を結ぶわけにはいかないのだ。そもそも、我々と庵野の間に信頼関係なんかカケラもなかったのだ。
先日、深夜にテレビ版の再放送をしていたので懐かしいなと思ってちょっと観たんですがね、まあ新劇場版に比べて画面のショボイこと。ペラッペラで動きゃしねえ。しかしどのアニメよりも、殺伐とした緊張感がある。この「信頼関係のなさ」が「エヴァンゲリオン」というアニメを特別なものにしていた筈なのだ。夏エヴァなんか銀幕からクソぶっかけてきたんだぜ。


